お月さま

あの子は今日も誰かの胸の中。
僕はといえば買い物籠をぶら下げて明日の朝食のこと考えている。
一つ一つ消えてく街明かり。
ずっとこんな日が続いてゆくようで左手のビニールが心に食い込んだ。
こんな日にかぎって綺麗なお月さま。
黙ったまんまこっちを見てる。
きっとあの子の上にも同じように優しく灯っているのでしょう。