同じ年のヴァイオリニスト

今日僕はヴァイオリニスト室屋光一郎さんの演奏を聴きに行った。
彼とはレコーディングの時知り合い何か共通するものを感じた。
なんと僕と同じ80年生まれの25歳、それでスタジオミュージシャン
ため息が出るほどのテクニックと音への情熱。
同じ年なのにどうしてこうも違うのか首をかしげる
僕には一つコンプレックスがある。
それは「楽譜が読めない」ということ。
「努力すればできるようになるよ」
そりゃそうだけどもう一つ。
「テクニックがない」ということ。
ギターも歌も我流の自分、ハートだけでごまかしてきた感がある。
「音楽は心だ!」
高校の頃から叫び続けてきたのは僕にはそれしか勝ち目がなかったから。
ギターが上手く弾ける奴のことを羨んだ。
声に特徴のある奴を羨んだ。
僕には「心」なんていう曖昧なもので音楽をごまかしてきた。
間違っていたとはいわない、けれど努力を怠ってきたと正直思う。
室谷さんの演奏はまるで機関車が走るようだ。
情熱という線路の上を旋律という列車が胸の中を突き抜けていく。
テクニックあってこその心。
くやしい。
同じ年なのにあんなにテクニックがあってずるい。
そんでもってハートも熱いからなおずるい。
いつか彼と並んで演奏できる日を望みながら僕は今日も「楽譜の読み方」を読んでいる。


☆紅白まで残り156日☆