○と━

今、夜中の2時。
ふと曲を考えながら夜空を見た。
網戸から涼しい風が流れてくる。
スタンドライトだけの部屋。
救急車のサイレンが通り過ぎていった。
さびしい本当を見つけた。
「時間なんてないんだよな本当は・・」
一日は24時間。
一年は365日。
僕達はそれをなぞりながら、それを回しながら生きてる。
絵に描いてみると「○」。
繰り返す日々に頭を抱えてる。
けど本当は「━」なんだよな。
時間なんて昔の人が勝手に決めたこと。
永遠なんていう寂しい宇宙の孤独を感じる。
たぶん昔の人はその寂しさに耐えかねて色んな決まりごとを作ったんじゃないかな。
「明日は今日の続きでしかない」
とことん真実ってのは暗い。
その中に一瞬の光を燃やすように「歌」がある。
すってもすっても湿気ったマッチのように僕は歌を作る。
いつか隣の人の顔が見えるくらいの小さな炎を灯せるように。
少し冷えてきた、網戸を閉めよう。
街は眠りの中、静けさを深呼吸する。
今日は朝が来るまで曲作りをしようと思う。
「おやすみなさい」