おやすみ太郎君

太郎君、今夜はなかなか眠れません。
「ブクブク‥ブクブク‥」
太郎君は部屋の水槽のコンセントを抜いてしまいました。
するとどうでしょう音はなくなりゆっくり眠れそうです。
すると今度は時計の音が気になってなりません。
「チクタク‥チクタク‥」
太郎君は時計の電池を取ってしまいました。
するとどうでしょう音はなくなりゆっくり眠れそうです。
すると今度は外を走る車の音が気になってなりません。
「ブィーン‥ブィーン‥」
太郎君は部屋の雨戸を全部閉めてしまいました。
するとどうでしょう音はなくなりゆっくり眠れそうです。
すると今度は自分の息する音が気になってなりません。
「スーハー‥スーハー‥」
太郎君は両手で鼻と口を押さえてしまいました。
するとどうでしょう音はなくなりゆっくり眠れそうです。
すると今度は体の中からする音が気になりはじめました。
「トクン‥トクン‥」
太郎君は机の上にあったハサミを握って胸に突き付けました。

するとどうでしょう太郎君の家の前でうるさいサイレンの音が止まりました。
太郎君これでゆっくり眠れそうです。