120億年に一度の声

僕は運命を信じる。
この世に偶然なんかないんじゃないかと思う。
特に人との出会いだ。
「縁(エン)」
何かにつけ僕はこの言葉を使う。
宇宙の年齢は約120億年。
僕らの一生は長くて100年。
宇宙規模で考えたら僕達の人生なんて一瞬の光でしかない。
その中で出会えた僕達は奇跡に等しい。
「心を込めて歌いますので、心を込めて聴いてください」
明日また会える保障などどこにもない。
僕の歌を今度いつ聴いてもらえるかわからない。
もしかしたらこのライブが最後になるかもしれない。
そう思うと心から優しく歌える。
一曲一曲が愛しく思えてくる。
心を込めるってそんなことを言うんじゃないかな。
世界中で命が粗末に扱われている今、僕は人の出会いに感謝しながら歌を歌っていきたい。
生きていること自体奇跡なのに、僕は歌をうたわせてもらっている。
そして人が涙を流してくれる。
運命以外のなにものでもない。
僕は歌うために生まれてきたのだ。