イマジン

ジョン・レノンが「イマジン」という曲を歌った。
「想像してみなさい、この世に国境など無いことを」
僕達は概念という鎖につながれた生き物だ。
けれど時に強い「愛」がその鎖を解いてくれるときがある。
世界にたった一人、この地球にたった一人、そう宇宙でたった一人の愛する人
僕は引きちぎるでもなく概念の鎖から自由になる。
「あなたを愛してる」
この世を一瞬にして花の大地にして見せよう。
この暗黒の空を一瞬にしてダイヤの星で埋めて見せよう。
星座にまたがって旅することだってできる。
いざ、銀河の果てまで。
「想像してみなさい・・」
不幸せが豪雨となって降り注ぐ。
農作物は枯れ、干上がった大地にしわがれた声。
「愛」を叫ぶことすらできないでいる。
希望の砂漠、涙の湖、傷跡の虹。
闇はすぐ隣に息を潜めている。
「僕は何を想えばいいんだろう・・」
神はいない。
天国など無い。
まして幸せなど錯覚なんだろう。
愛する人に会いたい、産まれたての赤子のようにあなたの胸で泣き叫びたい。
「助けてください・・」
夜はいつか朝焼けに包まれ太陽が涙を乾かす。
「受け止めなさい」
誰かがささやく。
静かにまぶたを閉じれば見える黄金の大地。
息を吸ってみる、命に注ぐスコール。
両手を広げ感じる愛、それは愛。
僕達の体は魂を乗せた入れ物に過ぎない。
愛する人」を想ったとき、魂は時空を超える。
炎に包まれた矢のようにこの世の果てでもあなたの胸に突き刺さる。
想像は愛のビックバーン。
宇宙の始まりは神の片想いから始まったのだろう。
誰かを想う気持は世界を救う。